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やすのりさんの遺書

久々のナゴヤ球場

思わず口ずさむ、燃えよドラゴンズ。
もちろん1番は髙木、2番は谷木。
ひさしぶりにこの空間に立った。
ある土曜日のナゴヤ球場。
中日対広島の2軍の試合を見に行った。

かつての照明設備がなくなり、
外野スタンドもなくなっていたが、
あの昭和49年を思い起こさせる風景が、
そこにはあった。

昭和49年、9歳の小学3年生。
その当時、巨人ファンだった。
実は息子には、この事実は伏せている。
この事実を知られると、
最近息子の口癖である
「ありえん!」
を連発されそうである。

その試合、完全男山井が先発。
7回まで0点に抑える好投で、
8回から中田に変わるという、
1軍戦でも見られない豪華キャスト。
青空の下の野球を、久々に満喫した。

プロ野球に興味が沸いたのは兄の影響。
その兄は読売巨人ファンだった。
読売好きになるのは必然だった。
しかし他球団の4番をかき集めては捨てていく、
そのやり方に違和感、不信感、そして嫌悪感を抱く。
その後読売に決別し、1球団を愛すのではなく、
自称プロ野球ファンを公言していた。

しかし39年間、慣れ親しんだ名古屋を仕事の関係で、
2年程離れることがあった。
その2年間、常にあったのは名古屋への想い・・・。
遠く離れて初めて感じたホームタウン、故郷。
一種のナショナリズム、中日ドラゴンズへの想いである。
そのドラゴンズへの想いはたかが5年である。

この事実を、息子には言えないでいる。
どうでも良いことかもしれないが、
なぜか言えないでいる・・・。

2009年5月23日やすのり

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