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やすのりさんの遺書

野球しか頭にない小坊主だと侮っていた。
お前、誰に似たんだ。
というのが正直な気持ちである。
私が同じことをしたのは、
随分と大人になった頃である。
 
「父さん、家に連れて来てもいい?」
ある日突然息子が私に聞いた。
「えっ?誰を?」
「あのねぇ・・・。ボクの彼女!!」
息子の顔は誇らしげに、まっすぐな目で言った。
息子は小学1年。今年8才。

「お前、彼女おるんか?」
「うん、この前ボクから好きだって言った」
「う、うっそ?で、その子はなんて答えた?」
「むこうもボクのことが好きって言った」
どうやら息子は今風に言うと肉食系らしい。
恋愛に対して臆病な草食系であった父親には
理解できないことである。
「まぁ、連れて来てもいいけど、母さんきっと焼きもちやくぞ」
「そうかな、やっぱそうかな・・・。」
息子は嬉しくてしょうがない顔をした。

「父さん、今ボクとその子、ラブラブなんだ」
「ほ~っ」
「ボクら、放課にデートしてるよ」
「デートってお前ら学校で何やってんだ?」
「一緒になわとび」
キラキラした目で父親の顔を見る。

そして今日、息子が彼女を連れて来た。
息子が彼女を家に連れて来る。
彼女が我が家に入りびたる。
息子の彼女と仲良くなり、
息子抜きで酒なんかを酌み交わす。
私が待ち侘びたシチュエーションである。
8歳じゃ念願の酒も酌み交せないじゃないか!
しかも父がいない時になぜ連れて来る?
仕事じゃないときにしろよ。
早いうちにまた連れてこい。
父さんは待ってるぞ。
念願の酒を酌み交わす日を・・・。

2010年1月27日やすのり

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