レッド石黒さんの遺書
モノよりクラウド
最近やたらめったら耳にするようになった「クラウド」。
今日(もう昨日か)の「光の道」討論でも孫さんがc-Japan(クラウド・ジャパン)構想についてプレゼンしてました。
クラウドとは文字通り雲の中。
雲の中にあるかのようなネットワーク上のリソースと手元の端末をシームレスに繋げる仕組みがクラウドコンピューティング。
孫さんの構想は、電子教科書や電子カルテなどのデータを雲の中に保管し、必要に応じてiPadなどの端末に引っ張ってさまざまなシチュエーションで利活用するというものです。
そう言えばiTunesもクラウド化するって噂を耳にしました。
たぶんするんだろうと思います。
クラウドは確かに便利で、雲の中に保管したデータは、どこからでも、どんな端末からでもアクセスできるという大いなる利便性を提供してくれます。
iTunes Storeで買った音楽データや、iBooksの電子書籍などをクラウド上でそのまま管理してくれるってわけです。
遺品について少々考えてみます。
我々の世代はかろうじてレコード(CD)やら本やらを物質として所有しているわけですが、これからの人たちはどちらもデータとしてしか所有しなくなっていくのかもしれません。
昔「モノより思い出」というコピーがありましたが、これからの時代、データに置き換えられる「モノ」は一切合切データ化されていく。
写真や映像など、「思い出」の付属品も同様に。
それがクラウドという本棚に整然と並べられるわけです。
しかしそうなると、ローカルのハードディスク上には何も残らなくなる。
死んだ後に遺族がパソコンのスイッチを入れても、そこはもぬけの殻だったりするわけです。
自分個人を例にすれば、現在ストレージ的なクラウドサービスとして、Dropbox、SugarSync、ZumoDrive、Nドライブの4つを用途別に使い分けています。
しかしどんなサービスをどんな用途で使い分けているか知っているのは自分だけ。
もちろんそれぞれのIDとパスワードを知っているのも自分だけです。
後々のことを考えれば、実は用途別にサービスを使い分けるよりも、受け継いでほしい人毎にデータを分別して収納したほうがよかった気もします。
あらかじめそうしておけば、受け継ぐ人は一旦死人のIDで指定されたサービスにアクセスして、その後アカウント情報を変更してもらうだけで済むからです。
21世紀の形見分けオペレーション。
クラウドとは文字通り雲の中。
うっかりしてると雲は青空に吸い込まれてなくなってしまいます。
とりあえず自分が死んだ後のクラウド保存データについては、しかるべき人たちにアクセス方法を遺言状でお知らせするようにしておきました。
もし死亡報告後にそのようなメールが届いた方はよしなに取りはからってください。
2010年6月18日レッド石黒
※レッド石黒さんは現在存命中です。レッド石黒さんの一般公開遺書アーカイブはこちらです。
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