悪狗陀 狸人さんの遺書
『1Q84』と鍼灸(ネタバレあり)
『1Q84』をやっと読み終わった。
村上春樹的な意味でよかったんじゃないかな、
と僕は思う。(笑)
いわゆる「壁抜け(笑)」
(デビット・リンチ的でもある)から
物語がはじまって、
なんだかセルフカバーしてるみたいな本だった。
「壁抜け」については、
リンチと春樹に共通している「あちらの世界」と
「こちらの世界」のどこでもドアみたいなもの、
なんだけど。(笑)
これ、実は作り手としては便利な道具なのでR。
セルフカバーってことについては、
例えば、「羊」的なものと対応するワードがあり、
あるいはキャラ対応、
『アンダーグラウンド』からきているだろう
テキストスタイルのカバー、
とくにキャラのプロファイルを語る部分、
そういうのが良きに悪しきに目につく。
で、偉そうにも読み解いた!自分なりにね。
巷で噂されている「Book3」はない、と思う。
きちんと終わっているし、
やはりデヴュー作『風の歌〜』と同じように
「僕」の話なんだと思った。
で春樹氏は、この「実体のある」世界としての2009年では、
自らが「五反田くん」(『ダンス〜』)
になってしまったんだ。
さて、「鼠」先輩が鍼灸に対して
どのくらい理解があるのかわかないけど、
『1Q84』に「鍼灸」というワードが何回か出てくる。
*これ以降、ネタバレあり。
おそらくアモン穴と思われる部位に
(延髄を狙っているのかな?)、
アイスピック様の突起物を刺す
というシーンが出てくる。
で、その登場人物の女性、青豆は
鍼灸に関して中国人に教えてもらった
というキャラになってるんだけど、
国家資格があるかまでは
書かれてはいない。
まあまあ、中国人というのは
あまりにもステレオタイプだと苦笑。
ここらへんのディティールはいささか
リアリティに欠ける、と思う。
まず自分だったら、
アイスピックの先端はコルクで
養生しないと思う。
あとはそのアイスピックの太さと先端の形状が問題。
これが痛みなく延髄を破壊できるかどうか、
のリアリティだと思う。
こういうのは編集者サイドが意見してもいいと
思うんだけど、
大御所にはできないのかもね。
2009年7月14日悪狗陀 狸人
※悪狗陀 狸人さんは現在存命中です。悪狗陀 狸人さんの一般公開遺書アーカイブはこちらです。
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